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月次の確認で、銀行明細には載っている振込が帳簿で見つからない。同額の取引が続き、どこまで確認したのかも分からなくなる。こうした作業には、銀行取引の照合で一致候補と未対応の取引を分ける方法が役立ちます。
BankStatementLabでは、銀行PDFから抽出した取引と会計ファイルを直接比較できます。 一致候補を担当者が確認し、銀行側だけ・会計側だけに残った取引を調べ、結果をExcel・CSV・PDFのレポートとして出力できます。表を変換した後、自分で照合用の数式を組む手間を減らせます。
まずは同じ口座の銀行明細と帳簿を用意してください。銀行明細と帳簿の照合を始める →
銀行明細と会計帳簿を照合する目的
取引の照合は、銀行の一行がどの会計記録に対応するかを確かめる作業です。金額だけでなく、入出金の方向、通貨、日付、摘要、参照番号も見ます。合計や残高が一致していても、入金と出金の記録漏れが偶然相殺されている場合があるためです。
経理担当者には確認漏れを防ぐ作業表として、税理士へ資料を渡す事業者には質問事項を具体化する材料として使えます。「差額がある」という説明から、「この入金に対応する帳簿の行がない」という説明に変われば、必要な資料を探しやすくなります。
入金消込・残高照合との違い
入金消込では、売掛金や請求書に入金を割り当てます。一括入金や分割払いがあるため、取引が一対一になるとは限りません。銀行の取引照合を始めるなら、対象口座の取引が記録された預金元帳など、同じ範囲のデータを選ぶと比較しやすくなります。
残高照合では、期首・期末残高や未取付の取引なども確認します。BankStatementLabの取引レポートは、そのための確認資料として利用できますが、銀行勘定調整表を完成させたり、調整後残高を算出したりする機能ではありません。
また、銀行明細との一致はインボイスの要件を確認したことにはなりません。保存書類や税務上の取扱いは国税庁のインボイス制度Q&Aなどで別に確認します。請求書を中心にした業務は入金消込とインボイス確認の実務ガイドも参照してください。
照合を始める前にそろえる資料
対象となる会社、口座、通貨、期間を決めてから、次の資料を用意します。
- 銀行明細:対象期間のPDF。ページ抜けや重複したファイルがないもの。
- 会計データ:同じ口座と期間の帳簿を出力したXLSXやCSVなど。
- 差異を調べる資料:振込控え、請求書、決済事業者の精算明細など。
- 元の資料を残す場所:照合レポートと合わせて確認できる自社の保管先。
二つの資料で期間がずれていると、正しい取引でも片側にだけ残ります。レポート名に対象月を入れても、その月だけに自動で絞り込まれるわけではありません。最初に資料の範囲をそろえておくことが、差異を絞り込む近道です。
BankStatementLabで銀行取引を照合する6つの手順
1. 銀行PDFを抽出して内容を確認する
銀行PDFをアップロードし、抽出を完了します。最初と最後の取引、入出金の方向、金額、ページ数を原本と見比べてください。複数の表がある場合は、それぞれの内容も確認します。準備手順は銀行明細PDFをExcelに変換する方法で説明しています。
同じ月のPDFを二度取り込んでいないか、ファイル一覧も確認します。ただし、日付と金額が同じ行を見つけても、実際に別の取引なら残す必要があります。重複ファイルと同額取引は区別してください。
2. 抽出一覧から「銀行取引の照合」を開く
自分の抽出一覧で 銀行取引の照合 を選び、会計ファイルを取り込みます。使える形式は Excel XLSX/XLS、CSV、FEC/TXT、PDF です。日本の帳簿なら、会計ソフトが出力するXLSXやCSVから始めると扱いやすくなります。FECはフランスの会計形式なので、この目的のために変換する必要はありません。
会計資料がPDFの場合は、先に通常の抽出処理を行います。費用確認と抽出クレジットも通常どおり適用されます。表形式の帳簿を用意できれば、このPDF抽出の工程を省けます。
3. 「確認」で日本語・日付・金額を点検する
確認 画面のプレビューで、摘要と金額が読み取れているかを見ます。日本語のCSVが文字化けする場合はそのまま進めず、UTF-8のCSVまたはXLSX で保存し直してください。Shift-JISのCSVを直接使う前提にはしないでください。
日付は年を含む YYYY-MM-DD にそろえると判断しやすくなります。例えば 2026-03-12 です。和暦や年を省略した文字列を機械任せに補わず、元データを確認して準備します。円の口座では通貨を JPY として確認してください。通貨情報がないファイルから、常に円が選ばれるとは限りません。
詳細設定ではシート、見出し行、列の対応、日付や金額の形式を調整できます。符号付き金額、または借方・貸方の列を選びます。帳簿の預金科目における借方と、銀行明細の出金を取り違えないよう、分かっている入金と出金を一件ずつ確認しましょう。残高の列を取引金額に使わないことも大切です。
複数の勘定科目が含まれる場合は、任意の勘定科目フィルターで対象を指定します。初期状態ではすべての行が対象です。自動で目的の預金科目だけが選ばれるわけではないので、除外された行数も確認します。
4. 抽出済みの銀行明細を選ぶ
明細を選択 で、同じ口座の抽出済み銀行明細を 1〜50件 選びます。選択した明細の取引はすべて含まれます。会計側の対象月に合わせて銀行行だけを自動で切り取る機能ではないため、使用するファイルの範囲を先に整えてください。
照合する両側は同じ通貨にそろえます。外貨を自動換算して円の帳簿と一致させる処理はありません。各側の元データは10,000行までなので、件数が多い場合は会社・口座・期間ごとに分けます。分割した期間の境目に漏れや重複がないよう、原本の一覧を残します。
5. 作成したレポートで一致候補を確認する
作成 を選ぶと、一致候補と対応先のない取引が表示されます。両側の摘要、参照、日付を読み、同じ取引と判断できるものを確認済みにします。見覚えのある金額でも、別の月や別の取引先の支払いではないかを確認してください。
候補は個別に確認できます。全体を精査した後は、確認ダイアログを経て既存の候補をまとめて確認することもできます。この操作で未対応の行が解決したり、合算の組み合わせが追加されたりするわけではありません。確認は後から個別に取り消せます。
6. Excel・CSV・PDFで出力する
レポートを Excel、CSV、PDF で出力します。表で分析するならExcel、別の処理へ渡すならCSV、担当者に読みやすく共有するならPDFを選べます。PDFには、画面で選んだ状態にかかわらず、レポートに含まれる比較結果全体が出力されます。
原本とレポートを一緒に保管し、未解決の行には自社の作業記録で担当者と次の確認事項を付けてください。修正仕訳は会計システムで行います。レポート上の確認操作は元帳を書き換えません。
銀行明細と帳簿がそろったら、候補と未対応の取引を一度に確認できます。 自分の資料で照合レポートを作る →
一致候補が提案される条件
現在の機能は、同じ通貨・同じ符号付き金額による一対一の照合を行います。年まである日付同士では、日付が同じ場合に候補になり得ます。最大3日の日付差がある場合は、正規化した参照または摘要が一致していることが必要です。
複数の行が同じ候補になり得るときは、都合のよい一件を勝手に選びません。曖昧な取引として残るので、参照番号や実際の振込記録から確認します。候補を増やす目的で元の金額や摘要を書き換えると、比較の根拠が失われます。
年のない日付は、現在の年で補完しません。月日が一致し、参照または摘要も一致するなど、より厳しい条件で提案された候補には 年未確認 が表示されます。毎年同じ相手に同額を払うような取引では特に、原本の対象年を確かめてから確認してください。
架空の取引で見る照合結果
次の表は説明用の架空例です。すべてJPYで、元データの日付には2026年が含まれ、候補がほかにない状況を想定しています。実際の顧客データや処理精度の実績ではありません。
| 銀行明細 | 会計帳簿 | 確認すること |
|---|---|---|
| 3月12日 +125,000円、参照 INV-41 | 3月12日 +125,000円、INV-41 | 両行を確認して確認済みにする |
| 3月15日 −24,000円、参照 PAY-8 | 3月13日 −24,000円、PAY-8 | 2日の差と同じ参照を原本で確認する |
| 3月18日 −330円、振込手数料 | 対応行なし | 帳簿への記録漏れや取込範囲を調べる |
| 対応行なし | 3月31日 −60,000円、家賃 | 実際の支払日、口座、対象期間を確認する |
| +98,500円、精算入金 | +100,000円、売上 | 控除の根拠を調べる。自動合算や差額処理は行わない |
最後の1,500円は手数料かもしれませんが、差額だけでは理由を確定できません。精算明細を確認し、契約どおりの控除かを調べます。一致させるために帳簿の売上金額を98,500円へ変更するのは、原因を説明したことにはなりません。
四つの状態を使い分ける
| 状態 | 意味 | 次の作業 |
|---|---|---|
| 照合候補 | 対応する可能性のある二つの行 | 両側と提案理由を確認する |
| 確認済み | 担当者が確認した候補 | 根拠を保管し、必要なら確認を取り消す |
| 銀行のみ | 対応する会計側の行がない | 記録漏れ、資料範囲、曖昧な候補を調べる |
| 会計のみ | 対応する銀行側の行がない | 支払の有無、口座、日付、期間を確認する |
「銀行のみ」は必ずしも会計上の誤りを意味しません。帳簿の抽出期間が短い、必要な科目を出力していない、といった準備の問題もあります。まず資料の網羅性を確認し、それから修正が必要な取引を判断すると作業が整理されます。
月次の照合で迷わないための実務ポイント
元データと作業用ファイルを分ける
原本の銀行明細と会計エクスポートを残し、列の整理はコピーで行います。ファイル名には会社、口座、期間を入れておくと、翌月や担当者交代時にも対象を特定できます。定期的に同じ意味の列を使うことも、結果の比較を容易にします。
数式は値として出力する
数式を含むExcelは取り込みで拒否されるため、値のみを保存したファイルを使います。保存前に計算結果と集計範囲を確認してください。値に置き換えるだけでは、元の計算間違いや参照先の漏れは直りません。
月末の時点差を記録する
月末に帳簿へ記録した支払いが、銀行側では翌月に出ることがあります。まず実際の取引日と明細期間を調べ、必要な証憑を残します。機能の3日条件に入らない取引もあり、日付を勝手に変えて候補にするのではなく、差異の理由を記録することが大切です。
合算入金と手数料は別に調べる
決済事業者からの入金は、複数の売上から手数料等を控除した純額になる場合があります。現在の照合機能は、その内訳を自動で組み立てません。精算明細を使って売上から入金までの関係を説明し、必要な仕訳や消込を会計システムで行います。
帳簿を直したら新しい資料で確認する
レポートは作成時点の比較結果です。帳簿を修正した後は最新の出力で再確認し、必要なら新たなレポートを作成します。以前のレポートも作業記録として残すと、どの差異がどの対応で解決したかを追いやすくなります。
料金とデータの扱いを確認する
照合レポートの作成には追加の抽出クレジットを消費しません。 銀行PDFと会計PDFの抽出には通常のクレジットが適用されます。会計側のXLSXやCSVを用意できるなら、会計PDFの抽出を省くことができます。予定する文書量に応じて現在の料金プランを確認してください。
最初は一つの口座から始め、既知の一致取引と差異が含まれる期間を選びます。候補の根拠、未対応取引の見え方、出力したレポートの読みやすさを確認すれば、自分の月次業務への適合を判断できます。
取引先や顧客の資料は、利用権限を確認したうえで扱ってください。プライバシーポリシーで現在の取扱いを確認し、原本は自社の保管方針と適用要件に従って管理します。照合結果を保存することと、元資料を保存することは別の作業です。
よくある質問
BankStatementLabで銀行明細と帳簿を照合できますか?
はい。会計ファイルを取り込み、抽出済みの銀行明細を1〜50件選択すると、一致候補と片側にしかない取引をレポートで確認できます。候補は担当者が確認し、結果をExcel・CSV・PDFで出力します。
日本語の会計ファイルはどの形式で用意しますか?
XLSXまたはUTF-8のCSVを推奨します。Shift-JISのCSVはUTF-8で保存し直し、摘要・日付・金額をプレビューで確認してください。XLS、FEC/TXT、PDFも取り込めます。数式を含むシートは値のみのファイルにします。
照合レポートを作ると追加クレジットが必要ですか?
用意済みのデータから照合レポートを作成する際に、追加の抽出クレジットは消費しません。銀行PDFや会計PDFを抽出する処理には通常のクレジットが適用されます。現在のプランは料金ページで確認できます。
候補は自動的に確認済みになりますか?
いいえ。一致候補を担当者が確認します。個別に確認するほか、内容を精査した後、確認ダイアログを経て既存の候補をまとめて確認できます。未対応の取引が解消されるわけではなく、確認は後から個別に取り消せます。
複数の請求書をまとめた入金にも対応していますか?
現在の照合は一対一の候補を提案します。合算入金、分割入金、手数料控除後の純額を複数行から自動で組み合わせません。請求書や決済事業者の明細で関係を確認し、必要な処理を会計システムで行います。
照合レポートだけで月次決算を完了できますか?
いいえ。レポートは取引の比較と確認結果をまとめますが、修正仕訳、調整後残高の計算、決算の承認は行いません。期首・期末残高、資料の網羅性、未解決の差異も別途確認してください。
次の照合作業をレポートから始める
同じ口座の銀行明細と会計ファイルをそろえれば、比較を始められます。BankStatementLabで一致候補を確認し、未対応の取引を絞り込み、判断結果をレポートにまとめてください。残った差異を具体的に説明できる状態にして、次の経理作業へつなげましょう。
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